2017年4月からの都市ガス自由化とガス警報器の設置義務

2017年4月からの都市ガス自由化とガス警報器の設置義務

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まもなく都市ガスが自由化されますが、これを機にガス会社の比較や検討、
または乗り換えなどをお考えの方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。

また、4月といえば、春ですから、新生活を開始する時期でもあります。

この春から新生活を開始して一人暮らしを始める方。
4月以降にアパートを引越しする予定がある方。
ガス会社の契約変更をお考えの方。

ガス警報器(ガス漏れ警報器)について不安はありませんか?

この記事では上記に当てはまる方が気になるガス漏れ警報器について、
いろいろと疑問やお悩みについてお答えします。

ガス警報器の不安解決1

そもそもガス漏れ警報器とは何か?

みなさんご存じかとは思いますが、ガスというものは扱い方を誤ると大変危険なものです。よく耳にしますのが、一酸化炭素中毒ですが、毎日の生活において必要不可欠なガスを使用するにあたり、万一に備えて漏れ出したガスや不完全燃焼によって発生した一酸化炭素(CO)を検知する仕組みを作っておかなければなりません。

それがガスや一酸化炭素の発生を警報するガス漏れ警報器(ガス警報器)なのです。

ガス警報器の不安解決2

都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違いと警報器について

みなさんは都市ガスをお使いでしょうか?
それともLPガスをお使いでしょうか?

この二つのガスについて、使用料金の違いはわかってはいるけれど、
細かな特性や特徴までは知らない、という方が大半なのではないでしょうか。

簡単にご説明しますと、
都市ガスはメタンが主成分の天然ガスで空気より軽く
LPガスはプロパンやブタンが主成分の液化石油ガスで空気よりも重い、といった特性があるのです。

この二つのガスはどちらも無味無臭ですが、
何らかの原因によってガス漏れが発生した際に、気づきやすいように臭いが付けられています。

以上のように、この二つのガスは性質も異なるため、警報器もそれぞれのガス栓用の機器が必要になってくるのです。

ガス警報器の不安解決3

ガス漏れ警報器の設置義務について

みなさんが最も気になることかと思いますが、ガス漏れ警報器の設置義務は、法的にはどうなのかということです。

結論から言いますと、
ガス漏れ警報器はそれぞれのお住まいの住居の形態・ガス栓の種別・器具の安全装置の有無などによって設置基準が異なります。

基本的には集合住宅の場合で、3世帯以上の場合は設置義務の対象になり、以下の場合は対象外になります。

【警報器の設置義務の対象外】

・屋外に燃焼器具がある場合
・家の中に燃焼器具が無い場合(ガスコンロやガスファンヒーターなど)
・ガス器具などがネジ接続されていて、燃焼器具に立消え安全装置が組み込まれている場合
・常時設置される訳ではないガスの燃焼器具がある場合
・ガス器具がヒューズガス栓で接続されていて、燃焼器具に立消え安全装置が組み込まれている場合
・浴室内設置の場合

※基本的には都市ガスならガス警報器の設置義務はありません。
もっと詳しくお知りになりたい場合は以下のマニュアルをご覧ください。

ガス警報器設置マニュアル…ガス販売店、建築設備設計者のために(No.7)…
http://www.gkk.gr.jp/download/manual7.pdf
※クリックで別窓が開き、PDF情報が閲覧できます

最近のガスコンロでは、立ち消え安全装置はほぼすべてのガスコンロに設置されていますし、ビルトイン型のガスコンロもネジ接続が当たり前になってきています。

ですので実際、ほとんどの世帯では警報器の設置は設置義務の対象外になるわけですが、それでもガス機器を使用している以上、万が一のこともありえますし、絶対にガス漏れや一酸化炭素の発生が起きないとも言い切れないので安全に使用していくためにもガス警報器は設置するようにしましょう。

ガス警報器の不安解決4

都市ガス用のガス漏れ警報器はどうやって設置するの?

最近ではインターネットでも手軽に購入できますし、ホームセンターなどでも販売されています。また、ガス会社でも販売していたりリース契約で設置してくれるガス会社もあるようです。

ここで気になってくるのが購入するべきなのか、リース契約で済ませるべきのか?ということですが、だいたい購入の場合ですと、ネットショッピングなどではプロパンガス用で安い物ですと下は3,500円ぐらいからだいたい1万円前後、都市ガス用のものでもだいたい同じぐらいの価格帯になっているようです。

警報器の種類も天井付けタイプや壁掛けタイプ、検知機能もCO(一酸化炭素)検知機能付き警報器などがあるようです。リース契約の場合ですと、毎月のガス料金と一緒に支払ができる会社がありますので便利です。

ガス警報器の不安解決5

警報器の取り付けの方法と取り付け場所について

ガス漏れ警報器の取り付けですが、専門業者やガス関連の資格を持っていないと取り付けられない、ということはありません。ネットなどで警報器を購入してご自分で取り付けることも可能です。

ですがご自分で取り付けるのが不安な方や、プロの方に頼みたい場合は契約しているガス会社に取り付けを依頼するのが良いでしょう。

【ガス警報器の取り付け場所について】

▼都市ガス用のガス警報器の場合
・ガス器具を設置している部屋内で天井より23~30㎝以内
・ガス器具から8メートル以内

▼LPガス用のガス警報器の場合
・ガス器具を設置している部屋内で床面より30㎝以内
・ガス器具から4メートル以内

これらは点検しやすい場所であることと、都市ガスは天然ガスなので空気より軽く、
LPガスは液化石油ガスなので空気よりも重い、といった特性があるからです。

ガス警報器の不安解決6

警報器の交換期限と退去時の設置負担について

結論から言いますと、ガス警報器の設置負担は大家さんによって対応がバラバラです。
詳しくは入居時の賃貸の契約条件を参照してください。
だいたいは大家さん負担で入居時に最初から警報器が付いているケースが多いようです。

入居時や退去時のトラブルを避けるため、警報器の買い取りかリース契約かなども大家さんや管理会社に確認しておきましょう。

ガス警報器の交換期限(有効期限)は5年間

安心して警報器を使用するためには5年という交換期限が定められています。
しかしこれは5年が経つと直ちに使えなくなるというわけではなく、だいたい5年が経過するとガスを感知するセンサーが感度劣化するため、と言われています。

なかには10年間使い続けても問題なく使える場合もあるようですが、安心して使用するためにも5年という交換期限はしっかり守りましょう。

ガス警報器の不安解決7

ガス警報器が鳴り出したときの対処法

ガス漏れが発生し、ガス警報器が突然鳴り出したら慌てふためきますよね。
では警報器が鳴りだしたらどのように行動すれば良いのか?
以下にご紹介します。

【ガス警報器が鳴りだしたら】

・室内の火元を全て消します。全ての火を消しましょう。
・照明のスイッチやコンセント類にも触れないようにする。
・換気扇が回っている場合はスイッチ類には触れずにそのままにしておく。
・火を消しガス器具の元栓やガスメーターの元栓をしっかりと閉める。
・扉や窓を開けて部屋の換気を十分に行う。
・契約しているガス会社に連絡する。

安全が確認できるまでは部屋内のすべてのスイッチやコンセント類には触れないようにする。これはなぜかといいますと、ガスが漏れているときにスイッチ類に触れてしまうと引火してしまう危険性があるからです。

ガス警報器の不安解決8

都市ガスの自由化で今後はガス警報器の無料レンタルが出てくるかも

従来までは都市ガス会社は公共料金という位置づけでしたので、契約者に有利になるような付加価値のついたサービスなどはほとんどありませんでした。

しかし4月からの都市ガスの自由化に伴い、新規参入のガス会社が増えてくることでガス料金の価格競争は頭打ちすることが予想されます。

そうなってくると、どうなるのかといいますと、従来までには無かったような、考えられなかったようなサービスや付加価値が出てくることが予想されます。
そしてその中のひとつがガス警報器の無料レンタル化です。

ガス会社の比較は単純に料金面だけじゃなく、こういった付加価値の面でもいろいろと考慮してみるのも良いかもしれませんね。


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