都市ガスとオール電化と原油ガスについて

都市ガスとオール電化と原油ガスについて

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ガソリン価格と原油価格、そして株価はそれぞれ影響しあっていることをご存じでしょうか。
原油先物相場が動くとガソリンの価格も変動し、そして日経平均株価も変化しますよね。

そして原油価格といえば、忘れてはならないのがプロパンガスの料金です。
プロパンガスは別名、原油ガスとも呼ばれ、液化石油ガスという位置づけです。

プロパン・ブタンなどを主成分とした液化石油ガスは、圧縮することにより常温で容易に液化できるガス燃料として知られています。

都市ガスとオール電化とで、どちらが安くてお得なのか、そして原油ガスという名前ぐらいは知っているけれど、詳しい仕組みや価格の変動がなぜ起きるのかを知りたい方は、ぜひ本記事をお読みになってください。

原油価格とプロパンガス料金の関係

プロパンガスは原油と同じ価格変動をする

原油の価格が輸入高になると値段が高くなるのがガソリンです。
そしてあまり知られていないのかもしれませんで、原油価格が高くなることでプロパンガスの料金も高くなります。

原油の輸入高と連動してプロパンガスの料金も高くなるのですが、実はこのプロパンガスの料金にも適正価格というものがありまして、一部のガス会社では消費者が原油価格の変動について詳しくないことを逆手に取り、適正価格からはほど遠い、高額な価格設定を行っている会社もあるのが現状です。

ここではそのことについては触れませんが、とにかく原油ガス=プロパンガスの料金単価には適正価格というものがあることと、一部のガス会社では料金設定がかなり高額なものとなっている事が多いということを理解しておいてください。

原油とは製品として精製されていない状態を指す

原油は油田から採掘したままの状態で精製されていない状態のこと。

原油の価格は、一体どのように決まっているのでしょうか?

みなさんそう疑問に思う事と思いますが、実は原油価格というものは「先物価格」と「スポット価格」というもので価格設定がなされています。

先物価格はその名の通りですね。
ニューヨーク原油先物やドバイ原油などの有名な指標が市場を牽引していることを指します。

ではスポット価格とは何でしょうか?
スポット価格とは契約の度に当事者間で決定される価格の事を指します。尚、日本への輸入ではほとんどがターム契約になります。

ターム契約とは商品先物用語のひとつで、数カ月から1年間程度、毎月一定数量の原油を購入 する旨の現物の長期契約のことです。

都市ガス・LPガスについて

天然ガスは家庭や工場で使用される都市ガス、LPガスとしても使用されます

原油価格とプロパンガス料金の関係が影響していることから原油ガスと上記ではご説明しました。

では、都市ガスの価格とは何でしょうか。

都市ガスはメタンを主成分とする天然ガスが使用されています。
各家庭や工場で使用される都市ガスは、道路下のガス導管を通じて家庭や工場へ供給されています。

そしてこの都市ガス=天然ガスの大半も海外から輸入されています。
都市ガス=海外から輸入される液化天然ガス(LNG)です。

また、原油ガスことLPガスも、大半が海外から輸入されています。

プロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガスがLPガスです。プロパンガスは、LPガスが入ったボンベを業者が家庭や工場へ配送しています。

以上のように、原油ガス(LPガス)も都市ガスも大半が海外から輸入していることから、産油国の経済動向や情勢などで元となる価格が変動することが予想されます。

年々注目されつつあるオール電化

都市ガスとオール電化のメリットとデメリット

ではここでみなさんが最も気になるであろう疑問、都市ガスのメリットとオール電化のメリットの違いについて、ご説明いたしましょう。

まず都市ガスのメリットですが、LPガスと比較した場合、料金がだいたいLPガスの半分であることと、地域によっては3分の1ほどの料金でも使えるということです。

LPガスはボンベ容器に入ったガスを業者が運搬し、保守点検やボンベの交換など、人件費がどうしても高騰してしまうのに対し、都市ガスは供給拠点から直接ガス導管で各家庭や工場へ供給されますので、その分、価格が安くなるといったメリットがあります。

また、LPガスは自由価格ですので業者によってはかなり高額となってしまうのに対し、都市ガスは国から料金が常に監視されているため料金がかなり安く抑えられているのです。

ただ、都市ガスのデメリットとしては、ガス導管の引込工事が必要となるので初期工事費用などでかなりの出費になってしまうことと、大規模災害時などではLPガスや電気を電柱から供給されているオール電化と比べると復旧が遅いといったデメリットがあります。

光熱費を一元化できるオール電化

オール電化の良い所はガス料金や灯油代などの燃料費がかからなくなることです

電気だけですべての光熱費が賄えるのがオール電化の良い所なのですが、これはかなりの魅力となります。

考えてもみてください。
光熱費を一元化できますので毎月の光熱費の支払いの煩わしさからも解放されますし、なによりガス料金や灯油代などの燃料費が掛からなくなるので、場合によっては光熱費の大幅な節約にもなります。

また、ガスや灯油といった燃料系の調理機器や暖房器具とは違い、火を一切使いませんので危険なガスコンロ使用時の火の消し忘れや、引火の危険なども電気ですからほとんどありません。

ガスコンロとIHクッキングヒーターとを比較しましても、調理後の清掃が簡単にできて、直火で無いので油の飛びはねも少なくて済むといったメリットもあります。

ただ、オール電化のデメリットとしましては、災害時などでもし長期間停電になってしまった場合、電気が止まっているので何もできなくなってしまう、といったデメリットがあります。

都市ガスとオール電化を比較した場合、お使いになるご家庭の昼と夜との使用する割合によっても変わってくるため、どちらも甲乙つけがたいのですが、共稼ぎなどで日中はほとんど不在で夜型の生活が主流でしたらオール電化の方がお得ですし、大家族で日中も電気を多く使用する家庭なら都市ガスの方がお得だといえます。

これはなぜかといいますと、オール電化の安さの要のエコキュートや蓄熱式暖房機などは、夜の安い時間帯でかなりのコスト削減となるからです。

都市ガスもオール電化も、4月からの小売自由化によって今後は各社ともにさらに激しい価格競争が予想されますので、今回ご紹介した内容を参考にしつつ、4月以降の安さとお得なプランやサービスが各社ともに出そろってからの比較検討をお勧めします。


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